ビルメンテナンス情報
ビルクリーニング技能士難問集発表について
著:木村光成 先生
ビルメンテナンスの清掃ほど、広く深い知識が必要な業種はない。
一方で、ビルメンテナンスの清掃ほど、何も知らなくともできる業種はない。
清掃の技能については、代表的技能、板金、絞り、旋盤などと、ポリッシャー作業、モップ作業などと、これらと比較すれば取得時間ははるかに短い。
ビルクリーニング技能士試験において難問はむしろ筆記問題に多い。 これらの問題の中には、カーペットメーカーや洗剤ワックスメーカーなどの、技術者ですら間違える問題もかなりある。
ビルメンテナンスという業種は、ビルの建築素材、(床材、壁面など)を対象に、清掃資機材(洗剤、モップ)などで、汚れを除去する作業である。このためには、建築素材の性質を見極め、それに適した資機材で作業を行う必要があり、建築素材と清掃資機材の組み合わせ技術といえる。これが適切に行えないと、適切な時間で目的を果たすことができないばかりか、素材を傷つけたり汚れが落ちていないという、品質上の問題が起きる。
最大のポイントは、建築素材の判別技術である。なぜこれが難しいかというと、メンテナンス対象物の特性などを知る資料が手に入り難いからである。
カーペットメーカーやビニールタイルメーカーの場合は、毎年、新製品カタログを出し、古いカタログは廃棄している。しかし、我々は古い建築素材も対象にしなければならない。
カーペットは数年で交換されるが、石材では40年使用も当たり前である。40年前のカタログはまず存在しない。しかし、我々にとっては、これらのデータはメンテに必要である。
カーペットについて例を挙げると、コードカーペットは協会に記載されているが、カーペットメーカーでさえ、貿易センタービルやソニービルで使用された、このカーペットの現物を見たセールスマンは少ない。石材も同様で、御影石の本物を知る石材業者は少ない。
最近では、タイルカーペットビチウムバックが生産中止なっているが、未だにかなりの現場に存在している。数年後には、このカーペットのクレームが多数発生することは間違いない。それも、メンテナンスのハウツーがテキストなどで伝えられなければ……の話である。
このように考えると、ビルメンが必要とする建築素材のデータは、メーカーの何倍にもなる。
資機材メーカーの目的は販売であって、メンテナンス法ではない。資機材メーカーにメンテ法を丸投げしても、正しい答えが出る保障はない。最近のセラミックタイルがよい例である。
また、ビルメン業界の特徴は、ビルメン現場と異種業界の学問的交流がないことである。
このことに関して、カーペットの衛生問題発生時に、クリーニング業界との交流が必要になり、とりあえず用語の統一が厚生省指導課と企画課から提案されたのだが、ビルメン協会側の「不必要」という意見で行われなかった。このためビルメン用語の中には、他業界や学会(学校教科書、特に清掃に関連のある家政学)などの用語と正反対の意味や異なる意味の用語が多い。このような用語の例としては、たとえば、二液性ワックスやドライクリーニング、汚れの分類法などの用語がある。
これらの用語は、学術振興会などで審議を行って使用するのが通常であるが、ビルメンではこの過程が行われていない。こういった問題が、ビルクリーニング技能士試験の筆記試験を難問にしているといえる。
これらの問題を正しく理解し、用語の定義や素材についての考察をすることで、ビルクリーニング技能士を、より他業種からも受験やすい試験とし、今後のビルメンテナンス業界における人手不足の解消を考える糸口とすべきだろう。
ビルクリーニング技能士難問集発表について
著:木村光成 先生
ビルメンテナンスの清掃ほど、広く深い知識が必要な業種はない。
一方で、ビルメンテナンスの清掃ほど、何も知らなくともできる業種はない。
清掃の技能については、代表的技能、板金、絞り、旋盤などと、ポリッシャー作業、モップ作業などと、これらと比較すれば取得時間ははるかに短い。
ビルクリーニング技能士試験において難問はむしろ筆記問題に多い。 これらの問題の中には、カーペットメーカーや洗剤ワックスメーカーなどの、技術者ですら間違える問題もかなりある。
ビルメンテナンスという業種は、ビルの建築素材、(床材、壁面など)を対象に、清掃資機材(洗剤、モップ)などで、汚れを除去する作業である。このためには、建築素材の性質を見極め、それに適した資機材で作業を行う必要があり、建築素材と清掃資機材の組み合わせ技術といえる。これが適切に行えないと、適切な時間で目的を果たすことができないばかりか、素材を傷つけたり汚れが落ちていないという、品質上の問題が起きる。
最大のポイントは、建築素材の判別技術である。なぜこれが難しいかというと、メンテナンス対象物の特性などを知る資料が手に入り難いからである。
カーペットメーカーやビニールタイルメーカーの場合は、毎年、新製品カタログを出し、古いカタログは廃棄している。しかし、我々は古い建築素材も対象にしなければならない。
カーペットは数年で交換されるが、石材では40年使用も当たり前である。40年前のカタログはまず存在しない。しかし、我々にとっては、これらのデータはメンテに必要である。
カーペットについて例を挙げると、コードカーペットは協会に記載されているが、カーペットメーカーでさえ、貿易センタービルやソニービルで使用された、このカーペットの現物を見たセールスマンは少ない。石材も同様で、御影石の本物を知る石材業者は少ない。
最近では、タイルカーペットビチウムバックが生産中止なっているが、未だにかなりの現場に存在している。数年後には、このカーペットのクレームが多数発生することは間違いない。それも、メンテナンスのハウツーがテキストなどで伝えられなければ……の話である。
このように考えると、ビルメンが必要とする建築素材のデータは、メーカーの何倍にもなる。
資機材メーカーの目的は販売であって、メンテナンス法ではない。資機材メーカーにメンテ法を丸投げしても、正しい答えが出る保障はない。最近のセラミックタイルがよい例である。
また、ビルメン業界の特徴は、ビルメン現場と異種業界の学問的交流がないことである。
このことに関して、カーペットの衛生問題発生時に、クリーニング業界との交流が必要になり、とりあえず用語の統一が厚生省指導課と企画課から提案されたのだが、ビルメン協会側の「不必要」という意見で行われなかった。このためビルメン用語の中には、他業界や学会(学校教科書、特に清掃に関連のある家政学)などの用語と正反対の意味や異なる意味の用語が多い。このような用語の例としては、たとえば、二液性ワックスやドライクリーニング、汚れの分類法などの用語がある。
これらの用語は、学術振興会などで審議を行って使用するのが通常であるが、ビルメンではこの過程が行われていない。こういった問題が、ビルクリーニング技能士試験の筆記試験を難問にしているといえる。
これらの問題を正しく理解し、用語の定義や素材についての考察をすることで、ビルクリーニング技能士を、より他業種からも受験やすい試験とし、今後のビルメンテナンス業界における人手不足の解消を考える糸口とすべきだろう。
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