『マルタカ』の事例メモ その12-石材補修・再生-
石材ドクター・杉本治郎『マルタカ』の事例メモ
その12 -石材補修・再生-
その12 -石材補修・再生-
物件名 : | 東京・大田区内のお寺の墓地 | |
石材材質 : | インド砂岩 | |
目的 : | 経年の汚れが付着した、観音像後楯の洗浄 | |
作業概要 : | この現場の砂岩の汚れは、高圧洗浄だけでは除去できず、薬剤を使用することになった。 汚れ除去の薬剤テストの結果、鏡面を焼く可能性があるものの、フッ酸系の薬剤を使用することにし、前面にある観音像や銘板を養生した。 先ず、高圧洗浄機で水を石に含ませた後、薬液を塗布。 汚れ落ちの具合を観てから、高圧洗浄機で薬液を軽く流し、その後しっかり洗浄した。 |
|
使用薬剤 : | フッ酸系薬液 | 作業中 |
使用器具 : | 高圧洗浄機、養生材 | |
ポイント : | フッ酸系の薬液を使用する場合は、二重の手袋着用と、完全な養生を心がけて下さい。 そして、後片付けが終了するまで、手袋は外さないことが大切です。 |
|
一言 : | フッ酸系の薬液を使用した場合は、中和剤として重炭酸ナトリウム(重曹)などを使用するが、この作業の場合、後で錆が発生する恐れはないと判断し、使用しなかった。 | |
エピソード: | 砂岩の洗浄ということで、簡単に考えて作業に取り組んだが、思ったより汚れが落ちにくかったため、薬液の調合に手間取った現場です。 |
作業前 |
作業後 |