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『マルタカ』の事例メモ その8-石材補修・再生-

石材ドクター・杉本治郎『マルタカ』の事例メモ
その8 -石材補修・再生-

物件名 : JR品川駅 石階段
石材材質 : 白御影石(茶系)
目的 : 石階段の踏板(天板)のカケ補修
作業概要 :
1: 補修部分の事前の清掃(ホコリや汚れがあると、補修材の接着が悪くなります)
→補修部分の補強のために、必要に応じ、瞬間強力接着剤を使用する場合もある
2: 養生(目地部分や補修材が付着したら困る箇所を、テープなどで養生する)
3: 下地作り
少量の白いペーストに、茶(赤+黄)と黒を混ぜて、薄いグレーにする(茶系)
4: 石の紋様
少量の白いペーストに、茶(赤+黄+黒)を混ぜて、濃いグレーにする(茶系)
5: 硬化剤を混ぜた下地を、凹凸に補修部分に塗り付ける
6: 4~5分で表面乾燥した後、紋様材を上から塗りつける
7: 研削
爪を立てて痕が残らない程度になってから研削する
→乾式のハイラップ#120~230を使用
使用薬剤 : テナックス(白のペースト)
着色材(付属品の絵の具)
なお、艶が必要な場合は、市販の艶材やマニキュアなどを塗布してもよい
使用器具 : 日立ベビーサンダー、ハイラップ
ポイント :
1: 補修材は、研削すると色が薄くなります。
濃くするよりは薄い方が後の処理がし易いため、慣れないうちはサインペンなどで色を濃くするとよい。
2: 色合わせの時は、石に塗り付け(テープなどを付けて)、近目、遠目で確認する。
一言 : 二液性の補修材を使用したが、硬化時に収縮します。
そのため、少し多めに塗布してから、乾式のベビーサンダーなどで表面を研削して整形するとともに、その後の収縮が起こらないようすると良い。
エピソード: 「時間との勝負」
 駅の作業は、場所にもよりますが、終電(am.1:00頃)~始発(am.4:00頃)までの短時間作業が必要となります。作業を早めるために、硬化剤を多めに使用し、乾式の研削を行って、人に踏まれても変形しないようにしておきます。
 本来は、このような場所は本焼きなどで固定する方が良いが、予算や時間、大きさなどから、補修材の使用になりました。

作業前

作業後


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