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『マルタカ』の事例メモ その6-石材補修・再生-

石材ドクター・杉本治郎『マルタカ』の事例メモ
その6 -石材補修・再生-

物件名 : 横浜日野公園墓地内、墓石外柵洗浄
石材材質 : 白御影石(小たたき仕上)
目的 : 経年の汚れが付着した外柵の洗浄
作業概要 : 1 養生:特に植木の盆栽の松に気を付けた
2 薬剤塗布:弗化水素酸希釈液、重炭酸ソーダ希釈液
3 散水後高圧洗浄
使用薬剤 : 弗化水素酸希釈液、重炭酸ソーダ希釈液
ポイント : 1 汚れの落ち具合を見ながら、薬剤塗布時間を測る
2 二重手袋の着用 → 作業の完全終了まで、手袋は外さない(弗化水素酸対策)
一言 :  弗化系の薬剤は御影石の鏡面を焼いてしまうため、墓石や墓碑などに薬剤が触れないよう、十分養生する必要がある。
 また、薬剤が飛散する場合を考えて、周辺の墓石や墓碑の養生も必要。
エピソード: 「高価な松」
 作業から4~5日後、石屋さんから電話があり、松が枯れてしまったとのこと。
 見に行くと、植木屋がおり、「松葉の先、1cmくらいが茶色く変色してしまい、もうこの松はダメ」と言っていた。先代が大事にしていた松なので、100万でも200万掛かっても同じような松を探したいとの話。
 素早く頭の中で計算してみたが、真っ白になるだけ。
 幸い施主さんが良い方で、許していただきホッとした。
 その後、半年で松は元に戻り、「あの植木屋……」と思ったが、盆栽などの松は養生で完全に包み込んでしまうと、高温で蒸れた状態になって枯れてしまう。また、敷石の隙間の目地部が欠落しており、酸性水が浸み込み、根元から枯れてしまうことも。
 気を付けたい事例となった。

作業前

作業後


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