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大阪クジ引き入札

ビルメンテナンス情報
大阪クジ引き入札

著 木村光成 さん

 先日、大阪の販売業者の主催で、セミナーを行った。そこでの話は、大阪のビルメン業界の厳しい状況についてである。
 まず、新築大型物件が少なく、受注価格低落での利益率低下などで、将来が見えないとの話が出た。また、橋本知事のもとでは、なお切り下げが続くとの予測である。
 2008年8月末、警備業務の一般競争入札が実施された。そして、予定価格と最低制限価格も公表された。その結果、ほとんどの業者が最低制限価格で入札した。
 たとえば、枚方保険所他警備は、24社中辞退した1社を除き、23社が全て最低制限価格での入札であった。ほとんどの案件が同様であったため、ほとんどの入札が、異例のクジ引き入札になった。
 じゃんけん入札やアミダ入札も存在するが、2社から数社程度であり、このような例はない。クジに仕掛けがない限り、業者選択上の透明性は確保されているが、やはり問題が残る。

 前年の場合、予定価格は公表されたが、最低制限価格は公表されなかった。
 通常、最低制限価格は、予定価格の75%程度に設定される場合が多い(川崎市など)。大阪の場合、昨年は後で計算すると74%になった。
 ここで不思議なことがある。本年の最低制限価格は、予定価格の85%である。その理由に対する回答は『予定価格を昨年より引き下げた』というものである。
 結論として、予定価格を引き下げても、最低制限価格は昨年と同じという不思議ことになる。言い換えると『予定価格を引き下げて無駄を省いたが、入札価格は去年と同じ』というわけのわからない結果になる。
 セミナーで聞いた「大阪は厳しい。横浜、川崎、埼玉は天国だ」というビルメン業者の声に、行政が配慮したのだろうか。

 この事態が進み、予定価格と最低制限価格が同じになったらどうなるのだろう。
 法的強制力のある最低制限価格。これを算出できる”清掃の基準(きれいさの基準)”の作成以外に、受注価格に歯止めはかからない。
 それには清掃基準に、外見上のきれいさだけでなく、健康を守る衛生上のきれいさを含める以外にない。
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