メインメニュー
広告エリア
湖南商会 横浜管財 バナー広告募集中

ビルクリの表紙に学ぶ 『はじめに』

ビルクリに学ぶ
『はじめに』

著 木村光成 先生

 ビルクリーニング関係誌の表紙は地味なものが多い。ビルメンテナンスや社内報、そして外国誌も同様である。その中で『ビルクリーニング』は色鮮やかなカラー写真である。
我々、現場が対象にする石やカーぺット、フローリング関係の雑誌は色鮮やかであり、特にバブル期のそれは派手であった。我々はこれを宝塚調と名づけていた。月、花、雪、である。
石材を例に挙げると、次のような文章が並んでいる。
「数億年の年月を経て送られた大地の宝玉。この赤はほとぼしるマグマの輝き、北欧の大地が送る赤花崗岩、カルメンレッド」
……と、このような調子である。
そして、その「北欧の大地の贈り物」による階段の石を、深夜手作業で剥離する作業とあまりにも大きいギャップを感じた。

我々が対象にする汚れた現場は、表紙のどこにも見当たらない。
ところがある日、クインズスクエアーが表紙になった。
その中に、我々が対象としている汚れがあるではないか。我々の現場の汚れが表紙の中に写っている。
右下の、天然石の黒い壁面に椅子に座る人の頭の汚れである。そして、その汚れは、この雑誌が発行された1998年から現在の2006年まで繰り返し付着している。8年間、我々現場が汚れを落とし続けてきたことが記録されている。
そして、調べてみると、かなりの表紙にビルメン現場が主題になっていることがわかった。

これはあるビルメン関係者のホームぺ-ジで発表したものであるが、表紙は過去の時間を切り取ったものであり、現在この汚れがどのようになっているかも確かめられる。
『ビルクリーニング』表紙の作者の深い意図に敬意を表したい。

この記事をソーシャルブックマークへ登録する: はてブ Yahoo!ブックマーク twitter

ページ先頭に戻る