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チャタテムシは清掃品質のバロメーター

ビルメンテナンス情報
チャタテムシは清掃品質のバロメーター

著 木村光成 さん

 本年9月、複数のビルメン現場から、チャタテ虫の発生の連絡があった。
 協会やペストコントロール協会でも、ほとんどテキストにも記載されていないが、この虫は意外に身近なところで大量発生する。また、ダニの前触れとして、現場では重要な環境表示者でもある。筆者も、この虫を1年間追い続けたことがある。ビルメン業者がこの虫について知ることは、決して無意味ではない。

  チャタテムシは、チャタテムシ科の昆虫で、日本では100種ほど知られている。ビルで問題になるのは、翅のない屋内性の10種ぐらいで、コナチャタテ、ヒラタチャタテが代表である。ハウスダストに住む体長1.5mm程度の茶色いアリ、と覚えれば判別は間違いない。カビ、人のふけ、穀物などを餌にする。条件によっては大発生する。また生命力が強く、クリーンルームにまで生息する。
 段ボールのあるところ、必ずこの虫がいる。チリダニ、好乾性カビ類と共存する。「チリダニを探すにはこの虫をさがせ」とは、森谷先生の言葉である。横浜の大型ホテルでは、検査紙(アカレックス試験紙)では全くダニはいなかったが、チャタテムシはかなり存在した。そこで、丁寧にダストを採集験鏡したところ、かなりのチリダニが見つかった。

 ビルメン協会ではチャタテムシについて全く取り上げていないが、健康に関しては、ダニと同じように関係がある。食品工場やクリーンルームでは、大きな問題になっている。
 安い受注価格で仕事が増える蚊と蝿とゴキブリで十分だとして、委員会での取り挙げに反対が多いが、将来は取り組まなければならない問題である。そして、チャタテムシの防除は第一に清掃である。
 言い換えれば、清掃の品質をチャタテムシが現している面があることは、否定できない。

写真:ヒラタチャタテ。
 ツメダニの飼育用の餌に使用される。
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