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Japan Home + Building Show 2005

2005年11月11日

Japan Home + Building Show 2005
プロツール&ハードウェアショー 2005
スクール&ホームセキュリティ 2005
学校・教育施設展 2005
期間:2005年11月8日~11日
主催:社団法人日本能率協会

JAPAN STONE FAIR INTERNATIONAL 2005
期間:2005年11月8日~11日
主催:日本石材産業協会 社団法人日本能率協会

まちづくりメッセ 2005
期間:2005年11月8日~11日
主催:shinkanまちづくり新聞(新建新聞社)

HOSPEX Japan 2005
期間:2005年11月9日~11日
主催:日本医療福祉設備協会 社団法人日本能率協会
特別協賛:社団法人日本医療福祉建設協会


今回は東京ビックサイトで行われた複合イベントに行ってきました。
上記した数々のイベントが同時開催され、相互入場制なので全ての展示を見ることができます。
展示内容は石材、木材、建材、家具、防災、防犯……と多岐にわたり、同時開催の『HOSPEX』では病院用機材や資材も見ることができました。

『Japan Home + Building Show 2005』 建材・部材展示より

株式会社シーピーユー 立体視プロジェクター『4D Station』

図面を入力して3D画像を作成するソフトは他社でも紹介されていましたが、こちらではプレゼンテーション用立体画像システムを紹介していました。
CADソフト『MADRIC CG2000』『MADRIC CG PYTHA』などで作成した3D画像のデータを、立体映像に加工してプロジェクタで投影、偏光グラスを通すことで立体的に見ることができるというものです。仮想空間内での視点を自由に動かすことができるので、設計段階で「テーブルについた状態で庭を見る」といった疑似体験ができます。
デモンストレーションを見た印象では、映像は綺麗に立体化されていましたし、「室内の、ある位置に家具を置いた場合、圧迫感があって狭く感じる」というような空間を演出するプレゼンテーションには「なるほど」と思わせる説得力がありました。
偏光グラスを使うので、液晶モニタやCRTで見るわけにもいかず、プロジェクタで投影することになるのですが、装置一式をトランクケースに収納できる『4D-STATION mini』なら、取引先に持ち込むのも容易でしょう。

※本イベントで初公開だったらしく、2005年11月14日現在、上記のメーカーサイトにも『4D Station』の製品情報は掲載されていません。

『Japan Home + Building Show 2005』 設備・システム展示より

アツミ電気株式会社

これまでにもネットワークカメラを利用した警備システムは紹介してきましたが、こちらはサーバー機能内蔵の制御装置とワイヤレス監視装置を使って、小規模の防犯システムを構築するというものです。監視カメラのほかに熱センサーや赤外線センサーなども使用できます。
高層ビル全体……のような大規模施設の警備には向きませんが、2~3フロア規模のビルや店舗、テナント内の警備用に適しています。カメラの台数によって変化しますが、基本装置の導入予算は家電に近い感覚で済むでしょう。
警備会社と契約していなくても、携帯電話への通報機能があるので、問題発生時には警察に通報することができますし、写真にある赤色灯サイレンを人目につくところに設置しておけば、事件の発生を外部に知らせることもできます。

こちらはワイヤレス警備システムを一般家庭向けにしたもので、監視装置がワイヤレスなので配線の必要が無く、大掛かりな設置工事をしなくて済みます。また、リモコンで家の外から監視装置のオン/オフができるようになっています。
熱や煙を感知する火災報知機能や、人の動きを感知する赤外線センサー、ドアの開閉を検知するマグネットセンサーなどを使用できます。家の外壁に赤色灯サイレンを設置しておけば外部への通報にもなります(それ以前にサイレンが設置されているのを見れば、泥棒などは避けるでしょう)。

『Japan Home + Building Show 2005』
CAD・業務支援ソフト展示より

株式会社アキュラホーム 『ナラーズ』

踏むと木材の変形する音や擦れる音がキシキシと聞こえてしまう、床鳴り。これは、その床鳴りを解消するための商品です。
通常、床鳴りの補修には、床板を剥がしてクギを打つなどの手間がかかるのですが、ナラーズならば、床に直径1mm程の小さな穴をあけて、薬液を注入するだけで済みます。

『学校・教育施設展 2005』より

株式会社サンワード 『スピリオン』

熱交換式の空調装置などでは、配管内を水が循環していて、この水に含まれる成分が時が経つにつれて結晶して配管内や熱交換器内に付着すると、効率が落ちてしまいます。それを防ぐため、水に添加剤を混ぜたり、循環する水を新しいものに変えることになります。
この『スピリオン』は、装置内を通る水流の摩擦で静電気を作り、水中に放電することで結晶化を防ぐ装置です。
スピリオンを装備したからといって、完全に結晶化を防ぐことはできないのですが、添加剤の注入量や水道料金の節約になります。また施工前に装置の効率をチェックするので、必要最低限の流量を求めて調整すれば、さらに水道料金やポンプを稼動させるための電気料金を削減することができるでしょう。
メーカーの方も「この手の商品は効果が見えにくいので……」と仰ってましたが、実際、こういった装置は短期的では効果が見えず「長期間の節約運転でも問題が発生しなかった」ことでしか、そのメリットを実感することができません。それでも受注実績を拝見したところ、大きな工場などで「試しにひとつ」導入された後、しばらくして「追加」で発注されているケースが多いそうで、それなりに評価されているようです。
水道料金や電気料金、それに薬剤の代金など、大規模施設で長期間の節約を実施すれば莫大な金額になります。まずは「試しにひとつ」いかがでしょう?

『まちづくりメッセ 2005』より

富士電機リテイルシステムズ株式会社 『災害救援ベンダー』

通常時は普通の自動販売機。災害などの非常時には、商品を救援物資として扱う……という発想の商品です
内部に非常用バッテリーを装備していて、管理者が専用キーでモードを切り替えると、停電していてもボタンを押せば商品を取り出せる無料販売状態になります。この時、電力は商品搬出のみに利用されるので、販売機の照明装置や、冷却・保温機能は無効になります。

街中の自動販売機を救援対応にすれば、それだけ備蓄飲料を確保できるということで、発想は非常に良いと思います。
しかし、無料販売状態への切り替えに専用キーが必要なので、管理者が死亡するなどの原因でキーが届かなければ意味がない……という点に課題が残ります。

『Japan Home + Building Show 2005』 震災対策展示より

サンデン株式会社 サントリーフーズ株式会社 『緊急時飲料提供ベンダー』

こちらも非常時に商品を救援物資にできる自動販売機です。
災害発生時には、シールを貼ってある部分を叩くと正面パネルに穴が開き、そこからレバーを操作することで商品補充扉を開放することができます。

商品補充扉を開放するタイプなので、非常電源や専用キーでの切り替えが必要なく、迅速な対応が可能です。
しかし、こちらの場合、簡単に扉を開けられるので、防犯カメラを設置するなど、通常時の商品盗難に対して防犯措置が必要になるでしょう。ちなみに料金箱は別に施錠管理されているので、そちらは簡単には開けられません(少なくとも、普通の自動販売機と同じレベルで)。

こういった救援機能付きの自動販売機を設置するのは、管理者の厚意によるものです。
が、それを維持できるか否かは、利用者の良心にかかっていると思います。
99人が良心的に振舞っても、1人がマナー違反をすれば、すぐに撤去されてしまうでしょう。
とても残念なことですが、不特定多数が利用する場所への設置は難しいでしょうね……。

『スクール&ホームセキュリティ 2005』より

イグチ電源機器株式会社 『鬼に金棒』

最近、不審者による傷害事件を防止するため、学校などで”サスマタ”を導入するところが増えているそうです。ニュースや情報番組で、不審者役の教師を取り押さえる訓練風景を御覧になったこともあるでしょう。
刃物を持った不審者に対してリーチの長いサスマタがあれば、なるほど安心だろうと特に意識していませんでしたが、もしも不審者の腕力が強かった場合、サスマタを押し返されたり、取り押さえ部分をハンドルにして振り回されたりするかもしれません。
それほど体力に差があるなら逃げてしまうのが一番良いのですが、守らねばならない生徒がいる立場では、そうもいきません。まして現場に女性や老人しか居ない場合、普通のサスマタでは役者不足です。

そこで登場したのが、この『鬼に金棒』シリーズです。
 御覧のとおり、矛先を向けられると威圧感があります。
不審者がサスマタ本体を握るのを防ぐため、ピンが設置されているのが最大の特徴です。
ストレートCカットピン

先端が尖っていないピンです。
しかし、たとえ尖っていなくても、ピンがあれば握りにくいし、押されてピンに力が集中すれば痛みを感じるので、普通のサスマタよりは威力があるでしょう。
なお、全商品、目標の取り押さえ部分は、このタイプのピンになっています。でないと純粋な凶器になってしまうので……。
テーパーラウンドピン

針みたいな形状をしていますが、先端を丸く処理してあるので、簡単には刺さりません。
それでも先端を押しつければ十分痛いので、サスマタを握って押し返すのは困難でしょう。
強烈シャープピン

先端が鋭く尖っているので、握ることは不可能。
むしろヘタに抵抗すれば命にかかわりそうです。
全てのピンに保護キャップが付いているので、ちょっと触れたくらいなら問題ありませんが、このゴム製の保護キャップは簡単に収縮するようになっていて、圧力をかければ皮手袋くらいは簡単に貫いてしまうそうです。

 不審者と押しあいになっても手が滑らず、確実に距離を保てることを主眼に、全タイプにハンドガードとサイドグリップを備えています。また、構え易いように重心位置がサイドグリップ付近に調整されています(左下写真の緑色のテープが重心位置)。
これを基本構成に「長さ」「ピンの有無」「ピンの形状」で全15種類のバリエーションがあり、全タイプに壁掛け用の取付金具が付いています(右下写真)。
学校向けの2アーム基本タイプ以外は、引っ張ると鳴り響く小型警報器と、強力な光で不審者の視界を晦ますLEDライトを装備しています(左下写真)。
 メーカーサイトの「比べて下さい、この安心感」というキャッチコピーにあるとおり、普通のサスマタに比べて格段に頼もしい印象です。が、同時に別の不安が沸いてくるのは否めません。
スグ使えなければ意味が無いのでカギをかけることはできませんし、なるべく手の届く場所に備えたいところです。その一方で、学校の廊下などに設置すると、子供が悪戯してケガ人が出るおそれがあります。また、その威力が不審者にとって「面白い玩具」になってしまうかもしれません。
メーカーの方にお話を伺った時にも「悪戯防止の意味も兼ねて、取り付け金具のストッパーが外れた時点で警報が鳴るようにした方が良い」と提案させていただきましたが、それでも結局のところ、職員室などに置いておくのが無難でしょう。

それにしても、シャープピンタイプでは、迂闊に防犯訓練もできない気がしますね。
何はともあれ、今回のイベント会場で、最も見た目のインパクトがある出展でした。
導入には熟慮が必要になるでしょうが、個人的には好きです。


参考
Japan Home + Building Show 2005
※他同時開催イベントのサイトへは上記サイトのリンクから行けます。
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