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自治体による消費電力計の貸出とビルメン

ビルメンテナンス情報
自治体による消費電力計の貸出とビルメン

著 木村光成 さん

1:エコの流行
 自治体による、消費電力計の貸し出しが流行しています。
 これは省エネ運動のひとつで、3000円程度の消費電力計が発売され、家電につなぐと消費電力の電気代と炭酸ガス発生量が表示されるもので、最近、地方自治体で貸出が流行しています。
 例として目黒区を挙げます。

 身の回りの電気製品の、消費電力および積算の消費電力量などを手軽に測定できる小型電力計です。
 消費電力測定や電気料金、二酸化炭素排出量表示機能を利用して、電気エネルギーを考えるとともに、環境問題について学ぶことのできる測定器です。

貸出しおよび測定の手順

1.予約の電話
 積算電力計の貸出し希望期間を考え、環境情報係へ電話で予約します。

2.積算電力計の受取り
 環境情報係(総合庁舎本館6階)で、積算電力計を受取ります。

3.電力量等の測定
 測定したい電気製品の電源プラグを積算電力計のコンセントに差しこみ、積算電力計の電源プラグを家庭用コンセントに差しこみ、測定します。
 表示の切り替えにより、現在の消費電力、積算の消費電力量、1時間あたりの二酸化炭素排出量、積算の二酸化炭素排出量などが測定できます。

4.積算電力計の返却
 返却予定日までに、積算電力計を、環境情報係へ返却します。

2:ビルメンにおける掃除機の測定上の注意
 今年の春頃から、一部のビルメンがこれらの電力計を使用して掃除機の測定を始め、その数値を発表しています。しかし、これには注意が必要です。

1)性能の低い掃除機ほどエコ
『消費電力の低い掃除機ほどエコである』とすると、性能の低い掃除機ほど優れていることになります。正しくは『同じ性能の掃除機(吸い込み仕事率の同じ)で消費電力の低い方』がエコなのです。
 性能を考えないと、電気掃除機より自在ほうきが優れていることになり、四角い部屋を丸く掃く事が推薦されることになります。

2)偽装表示の掃除機がエコ
 あるビルメンの研究では、消費電力の実測値がカタログ値より低いことがわかり『我が社の掃除機はエコに優れている』と述べていますが、ビルメン業界の掃除機カタログは、消費電力を大きく記載している場合が多いのです。
 その理由は、消費電力が1kw以下の掃除機は、電気安全法ではJISによる性能表示が必要で、1台毎の耐電圧の測定と記録が義務付けられています。少なくとも耐電圧測定器(30万円ぐらいします)ガ必要になります。これを逃れるために、消費電力量を1kw以上1050wなどにしています。大手のメーカー日立などは1050wでもJISによる性能表示をしています。
 電気安全法は、現在ではあまり厳しく運用されていませんが、消費者庁ができれば多少違ってくるかもしれません。
 エコの問題は、他社との差別化に利用する場合には、注意が必要です。

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