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バキュームレスマシンの増加

メンテナンス情報
バキュームレスマシンの増加

著 木村光成 先生

 清掃機械に新たな流れが見られる。特にカーぺットマシンに顕著だ。
 バキュームレスマシンとは、バキュームモーターの無い清掃機械という意味の、我々の造語である。
 100V仕様の清掃機械の中で、最も電気を消費するパーツが、バキュームモーターと加温用ヒーターである。特殊部品であるヒーターを別にすれば、バキュームモーターになる。アップライトバキュームでは70%、リンサーでは80%の電力が、バキュームモーターによって消費される。

 ところでビルメン現場で使用できる電流量は、15アンペア~20アンペアである。そこで、作業効率を上げるには、機械の幅を大きくすることである。
 吸引力2000mm水柱の標準的バキュームで考えてみる。
 吸い口の幅は通常300mmで、大きいもので400mmである。これを500mm以上にすると、殆どダストを吸引しなくなる。バキュームの目的はダストの除去である。吸い口の幅を大きくすると、一見、効率が良くなるように見えるがダストが取りきれない。すなわち作業品質が低下する。そこで、通常は12インチ幅の吸い口が、作業性や操作性の点で選ばれる。ただし、ダニの採取などの場合は隙間ノズルなどの吸引力の強い吸い口が使われる(森谷資料)。
 そこで、バキュームの代わりになる機構は、ブラシとスポンジである。

 左の写真は、ブラシでの掃きこみであり、右写真はスポンジ吸水である。
 そして再登場したのが30年前の泡洗浄で、洗剤が粉末化するので後で回収できる。濡れが少なくて済み、廃水の心配が無いということになる。バキュームが無いため、清掃幅が大きくできる。
 ただし残留洗剤や汚れの除去率は、バキュームやリンサーにはるかに劣る。スポンジやブラシでは、ダストの殆どがカーぺットのパイル内部に残存する。最近、獣道の発生が数ヶ月で発生しているのは、これが原因とも考えられる。

 代表的なバキュームレスマシンを示す。左写真はバキュームの30倍の能力があると表示されている。中写真は、ブラシで水分を跳ね上げる構造のヂュプレクツクス。右写真は、テナントの自動カーぺット洗浄機の吸水機構である。現場での人工土砂を使うテストを行えばこの点が理解できる。
 これ等の機械の導入にはシステムの組みなおしの必要がある。

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