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フローリング密着不良

ビルメンテナンス情報
フローリング密着不良

著:木村光成 先生

 現場から、以下のような報告がありました。
 松下電工の以下に掲げるフローリング床材で密着不良のクレームが出ています。
  1.ニューオーマイティフロア
  2.ニューオーマイティフロア(シング)
  3.ニューオーマイティフロア(サニタリー用)
  4.ニューオーマイティフロア 5寸幅
  5.ジョイフロアタフネス
  6.ジョイフロア

 お客様が直接松下電工に問い合せしたところ、ある人は「ワックスを塗布しないでください」、また別の人は「ワックスを塗布した方が良い」などと、人により言うことがまちまち。挙句の果てに、サポートではお手上げ状態となり、技術の方に電話してくださいと言われ、技術の人とも話をしましたが埒があかず、オーマイティフロアに初めから塗布してある樹脂について問い合わせたところ、ノーコメントで教えてくれないらしいのです。
 また、メーカーの人も、実際のメンテナンス方法が確立されていない様子だったとのことです。
 松下電工にユーホーの樹脂ワックスを勧められて、実際その製品を使用してみましたが、その製品でさえも密着不良を起こしたそうです。

 この問題については、2006年のフローリングセミナーで注意を促したとおりです。
 メーカーはメンテナンスのことを考えて製品を作っていない。最後はメンテナンスの責任はビルメンにあり、「あなた方はメンテナンスのプロでしょう」ということになります。
 これがきっかけで一連のワックス不要論と水拭き禁止なり、ハウスクリーニング業者を困らせました。しかし、花王の論文が出て、この考えは下火になりかけたのが最近の状況といえます。
 ワックス不要をうたっていますが、現実には家具の引きずり、重量物の落下などの傷を簡単に治すにはワックスが必要なことが、現場では認識されております。しかし、ワックス不要の看板を下ろすわけにいかず、そのままの状態が継続していました。
 2006年にサンプルを購入してテストしたところ、投錨効果を狙い赤かブルーで処理するか、混合溶剤処理で対応できることが判り、おそらくUV塗料を密着度の良いものに代えたと考えていました。
 その後、あまり大きなクレームは出ませんでしたが、最近、問題がおき始めました。本年は寒気が厳しく、このための造膜不良とも考えられます。いずれにしても、密着不良の問題は、協会が中心になって取り組みを行う必要があります。

 現在、メンテナンス法をメーカーに丸投げしても答えは得られません。ビルメンが研究するのが、プロとしての役目でしょう。三年前にも協会に提案しましたが、取りあげられませんでした。一時流行したUV現場施工も最近下火になりました。この問題の現場データーを収集して、結論を出す時期です。

 上の写真は2006年、ナショナルフローリング密着度テストの写真です。
 以前、ノンソルポリエステル樹脂の現場施工が行われていた時は、配合の流動パラフインが原因で密着不良が多発した。
 いずれにしても、下地の一層を完全にして、その上のワックスで管理する二層管理を行うのがフローリング管理の基本である。また、UVウレタン、UVエポキシといえども、土砂よりも柔らかいため、販売業者の言うほど耐久性はないということである。
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