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噴水石材の緑錆

ビルメンテナンス情報
噴水石材の緑錆

著 木村光成 先生

 比較的珍しいクレームである。
右の写真では、水のオブジェの水面部分に緑色の緑錆が付着している。浴槽の汚れと同じ、水面の上の部分に付着しているので、汚れが水に含まれていることは明白である。
このような循環水には、赤水防止のために、水にメタ珪がいれられる場合が多く、藻の発生防止に、銅化合物が用いられる。このような事例はあまり無く、添加剤の濃度も調べる必要がある。また、この系統の石材に銅が含まれている事例は少ない。最近は節水目的でランドマークのように流水を止めたり、制限している場合も多い。
藻の防止には、かなり強力な薬品が必要な場合が多い。代表的な例は、養殖の網や、タンカーの船底に着く藻やフジツボの駆除には、以前は猛毒のカドミニウムまで使われた。その後はスズが使われたが、程度の差あれ、全て対象物に取り毒物である。

銅の錆は美しい緑色で「緑錆」と呼ばれる。通常、ビルメンで問題になるのは、銅の合金の砲金や真鍮であり、対象は消火栓や会社の名板と銅像である。
銅像はアームスブロンズが用いられ、清掃の専門業者もあり、かなりいい稼ぎになる。銅像などの美術品を除き、研磨剤入り洗剤で対応していれば、大きな問題はない。しかし、緑錆が他の部材についた場合は、非常に取れにくい現象が起きる。
たとえば、古い建物でトイレの配管が真鍮だった事例では、白の磁器タイルに緑錆が付着して、塩酸、蓚酸ではうけつけず、研磨材で落としたことがある。
緑錆は、酸化銅、酢酸銅であり、それほど落とし難い物質ではない。ところが、他の素材、石材や陶磁器、カーぺットなどに付着した場合は、難物になる場合が多い。

林先生の事例では、酸4種類、酸化漂泊剤2種、還元剤2種、その他塩化アンモニウムが挙げられている。
まだ事例が少なく、事例をお持ちの方は公開願いたい。
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