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タイルカーぺットのつなぎ目の汚れ

ビルメンテナンス情報
タイルカーぺットのつなぎ目の汚れ

著 木村光成 先生

 タイルカーぺットがはじめに使用されたのは、新宿住友ビルであろう。当時のタイルカーぺットは、オランダ・ヒューガ社のフロアSであった(左写真:完成当時の住友ビル)。これが契機となり、現在の事務所ビルではほとんどがタイルカーぺットが使用されている。
しかし、外見は似ていても現在のタイルカーぺットとは大きく異なる。まず当時はビチュウムバック(アスファルト)であり、溶剤に非常に弱い。また接着は行われず、置き敷きであった。
当時、メーカーは「置くだけでずれない。象が歩いても大丈夫」「寸法安定性がよくどこに入れ替えても良い」と云っていた。現在、これらは嘘であったことはハッキリしている。
1:全て接着されている(ピールアップ工法)。
2:番号を打たないと互換性はない。汚れやヘタリの差も目立つ。

当時はタイルカーぺットの、あわせ目の汚れが問題になった。
置き敷きであり、洗浄水はかなり裏側に回る。アスファルトは洗剤にも溶けるため、合わせ目の黒い線は当たり前のように発生した。その後、レベルループ塩ビバックが定着すると、合わせ目の吸い上げはほとんど見られなくなった。
ところが久しぶりで全国ビルメン協会で目にした。

左写真:
この原因は当時と全く違うはずである。この原因をつかむことが、今後のカーペットクレームを予測できる資料になる。
原因を推測列挙してみると、1:数年にわたる裏面の堆積汚れ。 2:塩ビバックの溶解(油性溶剤リモネンや強力な溶剤を含む前処理剤)。3:カーぺットの端末のつぶれ。4:今までより強力なリンサーによる吸い上げ。などの理由が考えられる。
少なくとも過去5年間のメンテ記録、特に使用機械のメーカー名を含めて、過去の使用洗剤の調査なども必要である。
ここ1~2年、清掃機械の大幅な性能低下(バキュームレスマシンの増加)が見られ、それに伴いカーぺットのクレーム増加が予想され、前もっての対策が必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

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